体験レッスン
はこちら

長時間のデスクワークが続くと、ふとした瞬間に手首の違和感を感じることはありませんか?

最初は「なんとなく重いな」くらいでも、続いていくとクリックがしづらくなったり、じんわりとした痛みを感じるようになったり。

日常的な作業で起こる分、症状としては地味だけど、実はかなり厄介です。

私自身もこれまで、手首や肘下のストレッチをしたり、マウスの持ち方を工夫しながら対応してきました。

手首や肘下のストレッチ

手首や肘下のストレッチ

ただ、いくらそうやって都度ほぐしていても、「これ、本当に根本からケアできてるのかな?」という感覚がずっと残っていたんです。

一時的な対処ではなくて、もっと質の高いメンテナンスがしたい!

体に負担を蓄積させないためには、どこを見直すべきなのか?そんな視点で改めて自分の身体を丁寧に観察するようになったとき、ある傾向に気づきました。

 呼吸と姿勢が手首の違和感に繋がっていた

集中して長時間作業をしたあと、手首の違和感が出るときには、決まって呼吸が浅くなっていて、肩は軽く内巻きになり、背中は少し丸まって、胸が閉じている。

首や肩まわりに無意識の緊張が出て、全体として「ぎゅっと縮こまっている」ような状態になっているんですね。

首や肩まわりに無意識の緊張が出て、全体として「ぎゅっと縮こまっている」

首や肩まわりに無意識の緊張が出て、全体として「ぎゅっと縮こまっている」

そうすると、当然ながら腕や手首の可動域も小さくなり、指先に余計な力が入る。この状態で動かし続ければ、手首に負担が集中するのは当然だなと感じました。

つまり、手首の不調は単独で起きているわけではなくて、体の使い方全体が少しずつズレた結果、末端に出てきたサインだったんです。

そして、そのズレの最初の兆候が、呼吸と姿勢に現れている。

だから私は、メンテナンスの質をもう一段階上げるために、姿勢の調整だけでなく、呼吸そのものの質を整えることを日々のケアに組み込むようになりました。

呼吸編|浅くなった呼吸が、手首を固くする

呼吸の変化って、一見すると手首とは関係なさそうに思えますよね。

でも、体全体をひとつのつながりとして見ていくと、呼吸が浅い時ほど、手首にも力が入りやすくなっていることがわかってきます。

呼吸が浅くなると、まず胸まわりや首、肩がこわばります。

呼吸が浅くなると、まず胸まわりや首、肩がこわばります。

呼吸が浅くなると、まず胸まわりや首、肩がこわばります。

そこが固まると、腕の可動域が狭くなり、肘や手首の動きに余白がなくなるんですね。そうすると、例えばマウスを動かすときに、手首の可動範囲だけで操作しようとしてしまう。

それが続くと、小さな関節にじわじわと負担がたまっていく、という流れです。

「深い呼吸」を身体に通すためにやっていること

私が意識して取り入れているのは、体全体を膨らませる呼吸です。

以下は、実際にやっている呼吸リセットの流れです。

①まずは座り直す
骨盤を少し立てて、背骨がふわっと伸びる位置を探します。肩は一度大きく上げてから、ストンと下ろす。胸が閉じていたら、少し開く。こうして上半身にスペースをつくってから、呼吸に入ります。

まずは座りなおす

まずは座りなおす

②鼻からゆっくり吸って、胸とお腹を「両方」膨らませる
このとき、どちらか一方じゃなくて、胸とお腹の両方に空気が入っていく感覚を大事にしています。
できれば、背中側にもほんのり膨らむようなイメージで。息が通っていく方向を、身体の内側で「追う」ようにするんですね。

鼻からゆっくり吸って、胸とお腹を「両方」膨らませる

鼻からゆっくり吸って、胸とお腹を「両方」膨らませる

③吐くときに、肩・腕・手首の力を抜いていく
吸うときにスペースが広がった分、吐くときにはそのスペースに体を預けていく。特に吐きながら、「肩」「肘」「手首」の順に意識を落としていくと、末端に入っていた力が抜けていきます。この時、手のひらや指先がふっと床に落ちるような感覚が出てきたらベストです。

吐くときに、肩・腕・手首の力を抜いていく

吐くときに、肩・腕・手首の力を抜いていく

姿勢編|抜いた力を、姿勢で支え直す

呼吸で一度、体の力が抜けても、そのまま作業に戻るとまたすぐに元の姿勢に戻ってしまう。

なので私は、呼吸でゆるめたあとに、それを保てる構造に姿勢を整えるという意識を持つようにしています。

ポイントは、「がんばらないで支える」状態をつくること。

姿勢を良くしようとすると、無意識に胸を張って腰を反らせて…みたいな「つくりものの形」になりがちなんですが、それって結局、どこかを固めてバランスを取ってる状態なんですね。

そうじゃなくて、なるべく脱力した状態のままで、安定していられるポジションを探すようにしています。

姿勢を整えるためのポイントは3つあります

①骨盤を立てる
まず、姿勢の起点は骨盤です。
浅く座っていたり、腰が丸まっていると、その時点で背骨のS字カーブが崩れてしまいます。
そうすると、肩や腕、手首のポジションも必ず崩れます。

椅子に座るときに、坐骨がちゃんと椅子に当たっているかを確認します。

椅子に座るときに、坐骨がちゃんと椅子に当たっているかを確認します。

私は、椅子に座るときに、坐骨がちゃんと椅子に当たっているかを確認します。
座面にしっかりと乗る感覚があると、それだけで体幹が安定しやすくなります。

②背骨をまっすぐに引き上げるのではなく、吊られている感覚を持つ
背筋を伸ばすというより、「頭のてっぺんが上から吊られている」ような感覚をイメージします。
これをやると、必要以上に力まなくても、首・背中・腰が自然な位置に整ってくる。

背骨をまっすぐに引き上げるのではなく、吊られている感覚を持つ

背骨をまっすぐに引き上げるのではなく、吊られている感覚を持つ

この状態になると、腕がぶら下がる位置も変わって、手首の位置が無理なく落ち着くんです。
結果的に、無理な角度でタイピングしたり、指に力を入れ続けることが減ります。

③肩・腕・手首の重さを机や空間に預ける

一番大事なのがここです。

肩や腕って、意外と「浮いた状態」で作業していることが多いんですね。それによって、手首が重さを支え役として受け取ってしまう。

肩・腕・手首の重さを机や空間に預ける

肩・腕・手首の重さを机や空間に預ける

私は肘が軽く机に触れるくらいの位置に腕を置いて、手首をなるべく“宙ぶらりんにしないようにしています。

あくまで自然に、でもちゃんと支えがあるような状態。このちょっとしたポジション調整で、手首の疲れ方は本当に変わります。

こうした姿勢の調整は、作業の途中でも数十秒あればできるものです。

そうして、積み重ねるていくと、手首が限界を超える前に戻せる身体になる。

私にとっては、呼吸と姿勢を整えるこのプロセスが、日々の仕事の質と持続性を支える柱になっています。

まとめ|整えておくことが、一番の手首ケアになる

腱鞘炎というと、手首だけに注目されがちですが、実際には呼吸の浅さや姿勢の崩れといった、体全体の使い方の中に原因があることが多いです。

私自身、症状が出たときだけ何かをするのではなく、そもそも不調が出にくい状態を日常の中でどうつくるかという視点に切り替えてから、手首のトラブルはほとんど起きなくなりました。

それは特別なトレーニングやハードな運動をしたからではなくて、ほんの数十秒の呼吸や姿勢の調整を、日々コツコツ積み重ねてきた結果です。

手首に違和感を感じることがある方、あるいは、今は特に症状がなくても長時間作業を続けている方には、何も起きていないうちから整えておくという考え方を、ぜひ取り入れてみてほしいなと思います。

体は必ずサインを出してくれています。それに少し早めに気づいて、対処できるだけの余白を持っておくこと。

それが、無理なく長く働き続けるための、一番堅実なケアだと私は感じています。

呼吸や姿勢の見直しは、文章だけでは伝わりづらい部分もあるかもしれません。

より具体的に自分の状態を知りたい、実践しながら整えていきたいという方は、ぜひご相談ください。

実際のワークを通して、身体の反応を自分の感覚でつかむことが何よりの近道です。

体験レッスン

この記事を書いた人 宮澤 理恵(みやざわ りえ)
\女性限定・少人数制・自由が丘/
「自分にOKをだせるスタイル」と「ご機嫌な毎日」をつくるトレーニングリアル&オンラインレッスンを通じて、3年以上の継続率90%超の信頼と変化を育んでいます。日々の気づきやセルフケアのヒントをSNSで発信中。よかったらフォローしてしてください!
-------------------------------------------------------
▼【スタンドFM】毎日の音声配信
https://stand.fm/channels/66d2ce6206dbc95aeeb44666
▼【note】ちょっと毒舌エッセイ
https://note.com/rie_miyazawa
▼【インスタ】ストレッチ動画あり
https://www.instagram.com/yuratore55
▼【X】日々のつぶやき
https://x.com/yuratore

関連記事

  • 最新記事
  • おすすめ記事

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

TOP